熱量と降水量の帳尻
海水から立ち上る水蒸気が雨の原料です。
半世紀前より温暖化が進んでいるのは明らかですから、当然水蒸気の総量も増えているはずです。となれば地上に降り注ぐ雨の量も増えているのではないでしょうか。
名古屋市内に住んでいた時には思わなかったのですが、藤谷に住み始めて40年余、自然が身近になって天変地異に敏感になったのでしょうか、梅雨末期には必ず大雨による災害がどこかで起こると、思うようになりました。どこが襲われても不思議ではない。
ほかにも菜種梅雨のころ、9月から10月の秋雨前線と台風による豪雨災害などは『今年はここだったか。』と思うほど日本のどこかで豪雨による洪水と土砂災害が起こるのです。冬の降雪量が減った分降雨量で帳尻を合わせてくるようにも感じます。
森林の管理と水田の保全がおろかになっていることも水害と土砂災害をひどくする原因です。下流域の川の堤防をかさ上げするのも大事でしょうが、上流の森林と水田を保全することにお金を掛ければ、一桁小さい予算で洪水調整機能を拡充できるのではないかと思います。
荒れた山からイノシシが出てきて田んぼの仕切りの畔を台無しにしました。二ホンジカが水稲の葉をかじります。獣害も林業政策の貧困に責任の一端があります。結果としての獣害に「泥縄式」対策をしても焼け石に水です。戦略的な林業の振興を図らなければなりません。
*
今日は月に一度の句会でした。
総合福祉会館の改修工事の影響で学習情報館の部屋がとりにくいので、このところ文化会館の会議室を借りています。窓の外の雷雨をよそに静かな時が流れます。
今日の私の投句
ひとり飲む 夜明けの紅茶 夏の果て
きりぎりす世の不条理に歯ぎしりす