戦争で平和は造れない!
日本人はディベートが苦手だと言われます。
この映画は論理で人の考え方を変えることの面白さも表現で来ていると思います。
裁判員制度を導入したころの『12人の怒れる男』のような展開でした。
Canonのエリートの道を投げ打ち、カンボジアへ国連派遣の選挙実施指導ボランティアとして赴いて以来、多くの紛争地で論理を尽くして平和構築に尽くしてきたわが阪口直人さんを彷彿とさせる五井と、アメリカの庇護から独立した核武装の強い軍隊を持つ日本を主張する木部の対立も面白かったです。
しかし最後の部分で、日本国憲法第9条の誇り高い理想を世界に広げることこそ大事だと訴えた女性の発言が圧巻でした。
そうです、9条は戦争の悲惨から生まれた人類の宝です。これをおろそかにするなら日本は、アジアは、立ち直れないほどひどいことになるでしょう。
楾大樹(くれまつたいき)先生の『檻の中のライオン』の講演も2回聞きましたが、この映画ももう一度見たいし、多くの若者にもぜひ見て欲しいと思いました。