タニシを食べたころ
今や飽食の時代、60年前の食事のことを思えば、自分自身の食生活もまるでお大尽そのものです。肉といえば庭で飼っていた鶏をつぶした鶏肉。寿司といえば稲荷寿司か巻き寿司、ヒキズリといっていたすき焼きも豚肉でした。
田んぼで見つけたタニシです。
春の田起こしの始まる前、水がぬるんで動き始めたタニシを拾いに膝まで浸かったものです。竹で編んだかごに何杯も拾い集めてきて、わらで編んだカマスという大きな袋に投げ込み川に浸しておきました。
春の祭りのころに、すっかり泥を吐いたタニシを殻ごと釜茹でして、木綿針で刺して殻から抜き出して、ハラワタをちぎって、食べられる身だけを集めます。味噌で和えてヌタとして食べると大変旨かった。大事な蛋白源でもありました。
これも泥田に住む、かなり小さなモノアライガイです。
藤谷川のような清流に住むカワニナを食って成長するゲンジボタルの幼虫に対して、この泥田の小型の淡水性の貝はヘイケボタルの幼虫の餌食となります。そろそろゲンジボタルはすっかり消えて、数は少ないですがヘイケボタルがチラホラ飛ぶはずです。
フウセンカズラ、植物は表面が柔らかくて乱反射するのでしょう、どうしてもピンボケになります。
鬼灯(ほおづき)がカメムシに吸われて変形してしまいました。